E メール業務ガイドブック

TI の注残 E メール・スイートは、TI の複数の標準テンプレートと API (アプリケーション・プログラミング) 処理を使用します。見積もり依頼、ご注文の作成、ご注文の変更、送金通知を行うには、TI が指定した自動的な E メール処理アドレス宛に、ファイルを添付した E メールを送信することができます。

  1. エンド・ツー・エンド (最初から最後までの全体像) の注文フロー
     
  2. E メールを使用する注文業務の開始
    1. 貴社が接続を確立するために必要な詳細:
      1. 貴社が顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームに記入した後、TI は以下の内容を記載した E メール通知を貴社宛に送信します。
        1. 販売先識別子 (ID) や配送先識別子 (ID) など、注文の確定に必要な識別子:
          1. 貴社が委託製造業者 (contract manufacturer:CM) の場合、TI は注文と見積もりに使用できる最終顧客識別子 (ID) を提供します
        2. 貴社の支払担当者識別子 (ID) を含め、貴社が送金通知を送信するために必要な複数の識別子
        3. manufacturer part number (MPN:メーカー側製品型番)、minimum order quantity (MOQ:最小注文数)、standard packing quantity (SPQ:標準梱包数量)、change order window (COW:ご注文の変更可能期間)、customer direct price (CDP:顧客直接購入価格) を含めた部品リスト
        4. 貴社のシステム内で TI のベンダ・コードを確立するために使用する、銀行口座とサプライヤ・アカウントのセットアップ情報
    2. 動作の仕組み
      1. TI には、以下の各種文書で送信に使用できる 1 つの標準テンプレートがあります。xslx、.xls、.csv
      2. この標準テンプレートは、見積もり要求注文送金通知に対応し、エンド・ツー・エンドの (最初から最後まで包括的な) 自律処理を実現するのに役立ちます 
      3. テンプレートに入力し、そのテンプレートを E メールに添付して、TI の自動化 E メール・アドレス宛に送信します
        1. テスト / ユーザー承認テスト (UAT): cust_documents_test@ti.com
        2. 正式運用:  cust_documents@ti.com
      4. 推奨事項:各ファイルは 100 項目以下にする必要があります
    3. PO (注文書) の部分的な作成と変更が可能です
      1. 正しい E メール注文項目は受け付けられますが、拒否された項目は TI 側システムに入力されません
      2. E メール注文変更は常に、個別の行項目レベルで実行されます
    4. PO (注文書) の部分的な作成と変更が可能です
      1. エラー・メッセージまたは情報提示の警告が発生した場合、注文レベルまたは個別の行項目レベルのいずれかで、E メールへの応答という形で返されます
      2. 警告またはエラーの詳細を示すリスト全体を使用すると、エラーの修正を行う方法と時期をより的確に制御し、必要に応じて要求を再送信することができます
         
  3. 見積もり
    1. OEM (original equipment manufacturer) の場合:
      1. supplier end customer identifier (サプライヤの最終顧客識別子 (ID)) と顧客名の各フィールドを空白のままにしてください
      2. 見積もり要求の理由として、以下のいずれかを入力してください。
        1. 「New Opportunity」 (新しい機会):OEM デバイスの新しい機会 (新規引き合い) や新規製作を意味します
        2. 「Price Lookup」 (価格参照):特定の部品の価格参照を意味します
    2. 委託製造業者 (CM) の場合:
      1. TI が発行した最終顧客識別子を、supplier end customer identifier (サプライヤの最終顧客識別子 (ID)) に入力します
        1. オンボーディング (研修と登録) の際に end customer identifier (最終顧客識別子 (ID)) が提示されなかった場合、TI.com/support で新しいサポート請求を作成して識別子を請求するか、このフィールドを空白のままにしてください
        2. supplier end customer identifier (サプライヤの最終顧客識別子 (ID)) が空白の場合、supplier end customer name (サプライヤの最終顧客名) フィールドに最終顧客の名前全体を入力してください
      2. 見積もり要求の理由として、以下のいずれかを入力してください。
        1. 「CM Controlled」 (CM 管理):CM (委託製造業者) が管理するデバイスを意味します
        2. 「OEM Controlled」 (OEM 管理):OEM が管理するデバイスを意味します
           
  4. 注文
    1. ご注文の作成と変更に関するフロー・チャート
    2. E メール注文の作成と変更に関するルール
      1. 一意の注文書 (PO) の下で、CRD (顧客要求日) と数量を指定して PO の各行項目を作成すると、スケジュールを設定した 1 つの行項目の注文が作成されます
      2. 同じ PO (注文書) 番号を使用する各行項目に関し、項目番号が重複しないように注意してください。重複が発生した場合、PO の変更が失敗します
      3. 各 PO で、複数の PO 行項目が同一の TI 型番を指定することも、異なる TI 型番を指定することも可能であり、TI はどちらも受け入れます
      4. 「End Customer」 (最終顧客) を指定する PO (注文書) の場合、1 つの PO 番号の下で同一の最終顧客を指定した部品だけを TI は受け付けます。つまり、1 つの PO 番号内で複数の最終顧客を指定することはできません
      5. 数量は TI の SPQ (標準梱包数量) の倍数であること、また TI 製品カタログで定義されている MOQ (最小注文数) と MIV (最小項目価格) 両方を満たしていることが必要です
    3. ご注文への応答に関するルール
      1. 部分配送を許可している顧客の場合、製品の供給状況に応じて、PO の行項目ごとに複数のスケジュール行 / 出荷予定日 (ESD) を受け取ることがあります
    4. E メール注文変更の要件
      1. 注文変更が認められる種類
        1. Customer request date (CRD:顧客要求日) の延期 (意図的に遅らせる) または前倒し
        2. PO 行項目の価格更新
        3. PO 行項目の数量減少
        4. PO 行項目のキャンセル
      2. ご注文の変更またはキャンセルを実施できる期間
        1. Change order window (COW:変更注文ウィンドウ) とは、変更またはキャンセルの処理をもう承認しない期間を意味します
          • 標準 (標準) COW:30 日
          • 非 STD (標準的ではない) COW:90 日
        2. TI は COW 期間中に、CRD の前倒しや価格変更を受け入れますが、他のすべての変更を拒否します
        3. COW のキャンセルと日程変更のルールは、部品の種類によって異なります
          • 本製品、ウェハー製品、ダイ製品については、買主は以下のルールに基づいて注文の取消しまたは日程変更を行うことができます。
            「購入者」が要求する取り消しまたは日程変更日 標準製品 非標準製品
            ESD (予定出荷日) まで残り 30 日未満 許可されません 許可されません
            ESD (予定出荷日) より 30 日から 90 日前 許可されます 許可されません
            ESD (予定出荷日) より 90 日以上前 許可されます TI の承認が必要です。手数料が課されることがあります。
            評価品の場合:評価品の注文は取消しも日程変更もできません。

            上記のルールにかかわらず、注文の承諾より前に TI が買主に通知する特定の商品は、特別な取消しおよび日程変更の対象になります。
      3. 注文変更ルール:
        1. 注文の変更は、PO の行項目レベルで実施します
          • 顧客が特定のスケジュール行のみの変更を希望する場合、スケジュール行の数量合計は PO 行項目の合計数量と一致している必要があります
          • PO 行項目の元の数量が必須でないのは、顧客が PO 行項目の数量減少を要求している場合のみです
        2. PO 行項目の数量を増やすには、新しい PO を作成します
        3. 高度配送通知 (ASN) が実施済みですでに出荷が完了した PO 行項目に変更を加えることはできません
        4. TI 内で確立済みの顧客配送先住所では、PO レベルで配送先住所の変更が許可されます
        5. 顧客は新しい実効価格を指定するために注文変更を行う場合、元の PO 行項目で価格を更新する必要があります
        6. 配送設定が完了している顧客の場合、注文数量を増やすと ESD (予定出荷日) が消失する可能性があります
    5. ご注文管理に関する警告とエラーの取り扱い
      1. CDP (顧客直接購入価格) と TI の価格設定契約 (PA) の間に価格設定の不一致がある場合、不完全な注文という結果になり、顧客と TI の両者による確認が発生します
        1. CDP が正しい場合、TI は価格を更新します。顧客側の行動は不要です
        2. TI の価格が正しい場合、顧客は CDP を更新して注文を変更する必要があります。価格設定の不一致が解決したかどうかを示す応答が送り返されます
      2. SPQ/MOQ/MIV (標準梱包数量、最小注文数量、最小項目価格) いずれかのエラーが発生した場合、ご注文は作成されません。数量を訂正してご注文を作成し、TI 宛に再送信してください
      3. TI は CDP で出荷を行います
         
  5. 高度配送通知 (ASN)
    1. TI は、配送追跡番号、配送業者情報、商用請求書など、配送に関する詳細情報を記録した高度配送通知 (ASN) をお客様宛に E メールで送信します
       
  6. Financial invoice (財務用請求書)
    1. TI は、請求書番号、請求書の金額、請求書の日付などの詳細な情報を記載した財務用請求書をお客様宛に E メールで送信します
       
  7. 送金通知
    1. 承認取得済みの顧客は、E メールの送金通知を使用すると、支払いの詳細を伝達する送金通知情報を送信できます。
       
  8. テスト・フェーズに合格するためのユーザー承認テスト (UAT) のシナリオ
    1. 必要なテスト・シナリオが完了し、顧客が TI から承認された時点で、TI は顧客宛に 1 通の E メールを送信します。その結果、顧客は有効になり、TI の正式運用 E メール・アドレス宛にファイルを送信できるようになります