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概要

TI 宛の注残向け注文の動作方法を把握できます。 

  1. TI での注残向け注文の動作方法を理解する
  2. 顧客のオンボーディング (研修と登録) プロセス
  3. 注残の概要

顧客のオンボーディング (研修と登録) プロセスを開始するには、以下の情報をご覧ください 

 

TI での注残向け注文

  1. TI の標準インコタームズは、FCA (Free Carrier:運送人渡) です
    1. TI の製品流通センターのいずれかで顧客の運送業者が製品を受領した時点で、製品の責任は買い手に移転します
    2. 顧客は、運送業者が物品を取得した後のすべての配送コストについて責任を負います
    3. 顧客が輸入者になります
  2. TI の標準的なお支払い条件は、Net 30 days (ご購入から 30 日以内のお支払い) です
    1. TI の財務用請求書の期限日は、請求書の日付から 30 暦日後の日付です
  3. 送金通知が必須です
  4. TI の注残システム宛に新しい注文を送信するには、貴社の直接購入アカウントのみを使用してください
  5. TI.com/support の Customer Operations (顧客担当) チームからサポートを受けることができます 
  6. 詳細については、Backlog overview (注残の概要) セクションをご覧ください  

 

顧客のオンボーディング (研修と登録) プロセス

このセクションでは、TI で貴社のセットアップを行うために必要な情報と資料を紹介します。これらの情報を収集した後、顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームの送信に進みます。 

  1. TI のシステムで貴社をセットアップ
    1. customer questionnaire (顧客質問票) で要求されているすべての情報を収集します。以下のような情報がこれに該当します。role of requestor (申請者の役割)、type of company market (貴社と最も関係の深い業界の種類)、company addresses (会社の住所)、export regulation questions (輸出規制に関する質問)。これらの情報は、貴社の会社情報が正しくセットアップされていることを TI が確認するのに役立ちます 
  2. 必要書類
    1. 顧客の主な配送先拠点によっては、特定の書類や情報が必要になることがあります。
    2. 必要な書類のテンプレートを以下に示します。
      1. Trade Compliance (貿易コンプライアンス) テンプレート
        1. 署名した最終用途証明書 (EUC:End Use Certificate) に会社のレターヘッドを使用します
        2. 輸出管理規則 (export administration regulations:EUC) を遵守していることを提示するために、署名済みの EUC が必要です。Government 744 documentation (最終使用者と最終用途に関する米国政府のパート 744 書類) をご覧ください
      2. Routing guide (経由地ガイド) テンプレート
        1. 必須フィールド
          1. 標準的な配送業者名 (受け入れ可能な配送業者のいずれかを指定)
          2. 運送業者の配送アカウント番号
          3. 標準的なサービス・レベル (受け入れ可能なサービス・レベルのいずれかを指定)
        2. オプションのフィールド
          1. 運送業者の連絡先情報
          2. 急送配送業者の情報
          3. 顧客の地域の代理店または通関業者の連絡先情報
      3. Materials list (部品リスト)
        1. 要件:TI の manufacturer part number (MPN:メーカー側製品型番) は必須です。貴社が注文を計画している TI の MPN をすべて列挙します
          1. 委託製造業者 (CM) の場合、最終顧客が使用している製品名全体が必須です
            1. 最終顧客の各製品名は、TI の MPN と 1:1 で対応させる必要があります。複数の最終顧客が TI の同じ MPN を購入する場合、その MPN に対応する、各最終顧客の製品名が記載済みであることを確認してください
            2. CM (委託製造業者) の場合、TI の顧客直接購入価格 (CDP) は、最終顧客が提示した値に基づいています
        2. オプション:TI の顧客直接購入価格 (CDP) を設定する際に、年間使用量の推定値が使用されます
        3. オプション:顧客が TI の正しい MPN を掲載したかどうか確認するには、customer part number (顧客側製品型番) を使用します
      4. Payment questionnaire (支払いに関する質問票) テンプレート
        1. この質問票への入力に基づいて、TI の口座売掛金プロセスと貴社の買掛金プロセスの見解を統一します
        2. 貴社がこのフォームを送信した後、TI がいっそうの説明を必要とする場合、TI の与信管理者が買掛金の連絡先にご連絡を差し上げます
    3. 政府機関と顧客側の書類については、貴社の既存の書類を使用するか、政府機関のサイトからダウンロードします (署名と日付を記入した顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームに添付)
      1. 必須の書類をプレビューするには、次のをご覧ください。
                
  3. コネクティビティ (接続方法) オプション:API (アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)、または E メール
    1. API が貴社にとって望ましいオプションである場合、管理ユーザーの E メール・アドレスを提示してください
    2. 管理者のユーザー E メール・アドレスには、顧客の myTI 法人アカウント内の API キーへのアクセス権があります
  4. 送信する準備はできていますか?  顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームをクリックします

 

注残の概要

以下の情報は、顧客の注残管理プロセスに関する役立つ詳細を提示します。 

  1. 価格
    1. 顧客の直接購入に対して TI が提示する顧客直接購入価格 (CDP) は秘密情報です (CDP は米ドル単位です。付加価値税 (VAT) のような関税や税金を除外した数値です)
    2. 出荷前は、価格が変更される可能性があります。TI の請求書に記載されているように、出荷日時点で TI の最終価格が適用されます
    3. ご注文の入力後に、TI は通常の注残レポート E メールを通じて価格の変更を顧客にお知らせします
    4. TI が顧客の CDP を販売特約店や顧客の認定製造パートナーに拡大する場合、顧客は再販価格と契約条件をそれらのサード・パーティーと別途交渉する必要があります
    5. CDP は、予測した使用量と実際に取引した占有率に基づいて調整されます
    6. CDP は、製造開始 (start of production:SOP) が SOP の実際の日付に始まることを前提としています
  2. 売掛金と貸方
    1. Net 30 days (ご購入から 30 日以内のお支払い) が、TI の標準的なお支払い条件であり、請求書発行日が開始日になります
    2. 顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームへの入力が完了した後、TI の口座売掛金チームは、売掛金と貸方調査票に基づいて、貴社の口座買掛金チームと見解を統一します
    3. 各地域にある TI の与信チームは、顧客アカウントの与信限度を設定します
    4. お支払いが未完了の請求書が Net 30 days (ご購入から 30 日以内のお支払い) の期間内に解決しない場合、未完了の注文に対する与信ブロックのリスクが生じます
    5. お支払いが未完了の請求書は多くの場合、注文書 (PO) に記載されている顧客の期待価格と請求書に記載されている TI の価格が異なることが原因です
    6. お支払いの際に、お支払い金額を適切な請求書に対応させてお支払い済みにするために、TI は送金通知を必須にしています (送金通知を送信できるように、顧客はRemittance advice API (送金通知 API) または email remittance advice (E メール送金通知) を使用する必要があります)
  3. カスタマーサポート
    1. 注残とオンボーディング (研修と登録) に関する問い合わせ先として、TI.com/support をご覧ください
    2. TI の MPN の詳細:
      1. https://www.ti.com/material-attributes-search/ja に、部品固有の注文情報を掲載しています
      2. https://www.ti.com/cross-reference-search/ja-jp に、技術仕様と在庫に関する情報を掲載しています
  4. ご注文を特急扱いにする方法
    1. TI.com/support を使用してケースを送信します
    2. 以下の情報を入力します。
      1. TI sales order (TI の販売注文)
      2. PO number (注文書番号)
      3. PO line item (PO 行項目)
      4. Customer project/application (顧客のプロジェクト / アプリケーション)
      5. Line down quantity (ラインの停止数量)
      6. Line down date (ラインの停止日付)
      7. Weekly run rate (週単位の将来予測値)
    3. TI の予定出荷日 (ESD) を使用して、週ごとの需要を含めた変動幅と組み合わせて差分の累積を計算し、供給のギャップを明らかにします。
      1. runout (変動幅) シートが、貴社の未完了の注残レポートや、顧客要求日 (CRD) の数量と一致していることを確認します
      2. 次に例を示します。  
        1/2/2023 1/9/2023 1/16/2023 1/23/2023 1/30/2023 2/6/2023 2/13/2023 2/20/2023
      手持ち在庫 (OH)              3,500    2,000  (1,000)    (3,500)  (6,500)      17,500     5,500     2,500
      ESD (予定出荷日) の数量*                -             -         -           -    30,000                   -                   -                   -  
      需要数量              1,500    3,000    2,500     3,000     6,000      12,000    3,000     5,000
      予測した OH (手持ち在庫)               2,000   (1,000)   (3,500)    (6,500)  17,500       5,500     2,500   (2,500)
      TI の MPN (メーカー側製品型番)      TPSTIMPNQ1              
      TI の販売注文       1022123456              
      必要に応じて、顧客の PO 番号と行項目  PO123456 (10-140)              
      顧客のプロジェクト / 顧客の型番           オプション              

      *ESD = estimated shipment date (予定出荷日)

  5. ご注文の変更またはキャンセルを実施できる期間
    1. change order window (ご注文の変更可能期間:COW) の定義は、変更やキャンセルをもう処理できない期間のことです
    2. COW ルールは、部品の種類によって異なります。
    3. COW は TI の ESD (予定出荷日) を適用して求めています 
       部品タイプ  Change Period (変更期間)
       標準 (STD)  estimated ship date (出荷予定日) より 30 日前またはそれ以前
       カスタム (CST)   estimated ship date (出荷予定日) より 90 日前またはそれ以前
       Non-Cancellable Non-Returnable (NCNR:キャンセル不可かつ返品不可)  キャンセルできません

  6. TI の注残レポート、および一般的に使用している略語
    1. TI は、貴社に最新情報をお知らせするために、未完了の注文、価格設定の不一致、部品の属性を要約した注残レポートを (少なくとも週に 3 回) E メールで送信しています。TI は、顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームに記載されている連絡先宛に、(Excel 形式で) 注残レポートを E メールで送信します
    2. この注残レポートには、以下の情報を記録している個別のタブがあります。
      1. Backlog and shipments (注残と出荷):このタブは、すべての未完了注文を記録しており、注文ごとに、ESD (予定出荷日) と注文変更期限も表記しています。また、配送中の注文すべてに関して、送り状番号、商用請求書番号、追跡参照番号など最新の追跡情報を表記しています
      2. Pricing discrepancies (価格設定の不一致):このタブは、TI が指定した CDP (顧客直接購入価格) と一致しない未完了の注文すべてを強調します
        1. TI の CDP (顧客直接購入価格) は、TI の財務用請求書に反映されます
        2. TI 価格の更新は、API プッシュ型通知を通じて、または注残レポート内の price discrepancy (価格設定の不一致) タブを通じて入手できます。TI の価格に同意できない場合、解決できるように、TI.com/support を使用して TI にお問い合わせください。
        3. TI の最終価格は、出荷日を基準にしています
        4. 貴社のご注文を出荷向けにリリースできるように、価格設定の不一致を解消するには、貴社の PO に記載されている価格と CDP (顧客直接購入価格) が一致している必要があります
        5. 貴社の PO に記載の新しい価格を伝達するために、change order (ご注文の変更) を TI 宛に送信します
      3. Material attributes (部品の属性):このタブには、購入組織 (貴社の sold-to:販売先の顧客 ID) の下に、ご注文可能な TI の MPN (メーカー側製品型番) すべてとともに、標準梱包数量 (SPQ)、最小注文数 (MOQ)、リードタイム、貴社の CDP (顧客直接購入価格) が記録されています。注文可能な部品を追加するには、必要なデバイスに対応する新しい見積もり依頼を送信します。
        1. 見積もり API
        2. 見積もり RPA
      4. CM (contract manufacturer:委託製造業者) の場合、このリストには end customer name (最終顧客名) ごとに有効な TI の MPN (メーカー側製品型番) が表示されます
    3. 注残レポートは、以下のものを参照する目的で使用できます。
      1. Lead time (リード・タイム):TI が見積もる、特定の部品の製造に要する平均的な期間
      2. ESD (estimated shipment date:予定出荷日):注文書の受領時点で製品が実際に入手できるかどうかに基づいて、TI が出荷を計画した日付です
      3. CRD (customer requested date:顧客要求日):顧客が製品の出荷を期待する、顧客の要求日付。
      4. RESD (rescheduled estimated ship date:スケジュール再設定後の出荷予定日):工場が当初割り当てられた ESD (出荷予定日) より遅くなるという見通しを出した場合、事業計画担当者は RESD を割り当てます
      5. PGI (actual goods issue date:実際の製品出荷日):顧客宛の配送を出荷した日付
      6. Product shipment information (製品出荷情報):追跡番号、配送業者名、送り状番号  
      7. Ship partial (一部出荷):TI は、すべての注文の一部を出荷して CRD (顧客要求日) の需要を満たすようにデフォルト設定しています (入手可能な部品を、CRD に適合するよう SPQ (標準梱包数量) 単位でリリース)。 
      8. Shipment type (出荷の種類):TI は CRD (顧客要求日) のデフォルト (初期設定) 値を、TI の ESD (出荷予定日) と同じ日付にしています (つまり、CRD に出荷を行うように TI は計画を立てます)。
      9. Ship-ahead window (事前出荷ウィンドウ):TI はデフォルト (初期設定) で ship-ahead window (事前出荷ウィンドウ) を 3 日間に設定しているので、CRD (顧客要求日) の 3 日前に出荷できるように TI はご注文をリリースします  
      10. Pricing discrepancy (価格設定の不一致):顧客による対応を必要とする価格設定の不一致を強調表示した、請求書に使用される最新の注文価格設定
  7. Material attributes (部品の属性) セクション:
    1. 顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームから Materials (部品) リストを正常に送信した後、TI は顧客の「material attributes」 (部品の属性) を設定し、TI の注残レポートを送信します
    2. 部品の属性の掲載内容:
      1. お名前
      2. End customer name (最終顧客名) (該当する場合)
      3. SPQ:standard pack quantity (標準梱包数量)
      4. MOQ:minimum order quantity (最小注文数)
      5. MIV:minimum item value (最小項目価格)
      6. Price valid from date (価格の有効期間の開始日)
      7. CDP
  8. Shipment, tracking and invoicing (出荷、追跡、ご請求):
    1. 出荷時に、貴社は出荷、追跡、請求に関する各文書を受け取ります
    2. 出荷と追跡に関して、TI はすべての配送関連情報を、送り状、納品書、商用請求書という複数の PDF を添付した 1 通の E メールに統合し、顧客のオンボーディング (研修と登録) フォームに記載されている連絡先宛に E メールで送信します。 また、実際の製品にはハード・コピー (印刷物) の書類も付属しています
      1. 例については、advanced shipment notification (高度配送通知) セクションをご覧ください
    3. TI は配送ごとに 1 通の財務用請求書を作成し、payment questionnaire (支払いに関する質問票) に記載されている買掛金連絡先宛に E メールで送信します 
      1. 例については、Financial invoice (財務用請求書) セクションをご覧ください
  9. 顧客からの製品の返却に関する手順